鄭蘭貞 (チョン・ナンジョン)女帝の手先になった悪女の悲しき最後

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・鄭蘭貞ってどんな人?
・誰の手先になったの?
・鄭蘭貞が登場するドラマは?

なつき

こんな疑問に応えていくよ!

鄭蘭貞は、奴婢として生まれながらも王妃の弟の妻になることで、その地位をみるみる高めていきました。

王妃と手を組み、次から次へと悪事を働いた鄭蘭貞。「朝鮮三大悪女の一人」としても数えられる彼女の最期とは一体どのようなものだったのでしょうか。

そこで今回は「鄭蘭貞 (チョン・ナンジョン)女帝の手先になった悪女の悲しき最後」と題し、ご紹介します。

目次

鄭蘭貞 (チョン・ナンジョン)のプロフィール

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姓名鄭蘭貞 (チョン・ナンジョン)
生没年生年不詳〜1565年11月13日
配偶者第11代王・中宗(チュンジョン)の第3王妃・文定王后の弟・尹元衡(ユン・ウォニョン)
妓生(前職)

略年表

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生年不詳武臣の鄭允謙(チョン・ユンギョム)の庶子として誕生。
1545年尹元衡一派が政敵を一掃し、政権掌握(乙巳士禍:ウルササファ)。
1548年僧侶・普雨(ポウ)を文定王后に紹介する。
1551年尹元衡の正妻・金氏を追い出した後、毒殺。
1553年貞敬夫人の称号を与えられる。
1565年文定王后が死去し、尹元衡が失脚。身分を賤民に落とされ、服毒自殺。
引用:韓国時代劇で学ぶ人物事典

鄭蘭貞を分かりやすく解説

なつき

鄭蘭貞は奴婢の家庭に生まれたんだけど、少しでも貧しい生活から抜け出すために妓生になって自分を引き立ててくれる男を探したの。その時に目を付けたのが、文定王后の弟である尹元衡だったのよ。

はると

自分を引き立ててくれる男…。張緑水も同じようなことをしていたよね。

なつき

鄭蘭貞はその美貌で見事に尹元衡を射止めて、妾になったそうよ。

豆知識①妾(めかけ)とは
正室(王妃)以外に囲う女性のことで、それなりの生活が保証されていたわ。「別家」「小室」「小家」「側室」などとも呼ばれていたのよ。

なつき

妾になれた鄭蘭貞は、自分の立ち位置を明確に、確固たるものにするために、尹元衡の姉である文定王后に近づいたわ。当時の文定王后は自分が産んだ息子を王にするために手段を選ばない悪行を重ねていたの。特に、王の2番目の王妃が産んだ世子の暗殺を狙っていたとされているわ。

はると

自分の息子を王にする、当時の女性たちにとってはそれが全てだったんだよね。

なつき

そして、文定王后には他にも始末しなければないらない標的がいたの。それは、王が最も気に入っていた側室の敬嬪朴氏(キョンビン・パク氏)とその女性が産んだ息子・福城君(ボクソングン)よ。そんな中、宮中に大きな衝撃を与えるある事件が起こったの。

はると

なになに?!さては、文定王后と鄭蘭貞が手を組んで悪さをしたんだね。

なつき

その通り。世子の誕生日に王宮の2箇所で焼かれたネズミの死骸が木の枝にぶら下げられていたの。実は、世子はネズミ年生まれで、あたかも世子の悲しい運命を暗示しているかのような不吉な事件だったのよ。

はると

ネズミの焼死体…。考えただけでもゾッとするし、気持ち悪いよ。

なつき

すぐに犯人探しが始まったんだけど、誰も口を割らなかったそうよ。そんな中、大妃(王の母)・貞顕(チョンヒョン)王后が敬嬪朴氏を容疑者としてあげたの。王の取りなしがあったにも関わらず、大妃の発言は重く受け止められて敬嬪朴氏と福城君は王宮から追放されることになったの。

はると

なんで、大妃が敬嬪朴氏を犯人扱いしたんだろう。でも、結果的に一番徳をしたのは標的を追い出すことのできた文定王后に違いないね。

なつき

ええ。騒動の首謀者が文定王后で、その実行役を担ったのが鄭蘭貞よ。おそらく、大妃に口添えしたのも鄭蘭貞じゃないかしら。この一件で、文定王后の信頼を得た鄭蘭貞は、自らも尹元衡の正妻を毒殺して、その後釜に座ったの。

はると

どこまでも上昇志向が強い女性だったんだね。

なつき

文定王后の弟として出世街道をひた走っていた尹元衡とともに、鄭蘭貞は妻として優雅な暮らしを送ったそうよ。でも、1565年に文定王后が亡くなると、後ろ盾を失った尹元衡は、それまでの横暴な振る舞いが非難され鄭蘭貞とともに地方に流されてしまったの。

はると

自業自得だね。

なつき

そんな生活の中で、王朝から使者がやってくることを噂に聞いた鄭蘭貞は「私たちに死罪を知らせる使者ではないか」と勘違いして、自決したの。本当のところ、使者は全く別の用事でやってきたみたいなんだけどね。尹元衡も伴侶を失った心細さから、鄭蘭貞の墓の前で自決したのよ。

はると

「死罪を告げにきた」と思うほど、後ろめたい数々の悪事を重ねてきたんだろうね。最後は自決だったんだ…。

鄭蘭貞 (チョン・ナンジョン)が登場する主な作品

ドラマ名役者名
女人天下(01)カン・スヨン
オクニョ 運命の女(16)パク・チュミ
なつき

『女人天下』では、権力への欲望を抱くようになった鄭蘭貞が、妓生となって尹元衡と知り合い、彼を思いのままに操っていく姿が描かれているわ。

なつき

『オクニョ 運命の女』では、妓生から尹元衡の妻になるところは同じなんだけど、商団を率いる商売人の側面を持ち、尹元衡の権力を利用して巨万の富を築いていく様子にスポットが当てられているの!

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