・李舜臣って何をした人?
・日本軍との戦いでどんな戦術を使ったの?
・李舜臣が登場する作品は?
こんな疑問に答えていくよ!
日本海軍を破り、韓国では朝鮮救国の英雄として知られている李舜臣。
日本が有利とされていた中で、一体どのような戦術をとり勝利したのでしょうか。また、そんな“不屈”の李舜臣が歩んできた人生とは一体どのようなものだったのでしょうか。
そこで今回は、「李舜臣(イスンシン)|水軍を率いて日本の豊臣軍を破った朝鮮救国の英雄」と題しご紹介していきます。
李舜臣(イスンシン)のプロフィール
名前 | 李舜臣(イ・スンシン) |
生没年 | 1545〜1598年 |
役職 | 将軍 |
略年表
1545年 | 貧しい両班の三男として誕生する。 |
1572年 | 28歳で科挙(武科)を受けるが落馬して不合格となる。 |
1576年 | 科挙に合格し、軍官になる。 |
1592年 | 壬辰倭乱(文禄の役)が勃発、亀甲船を駆って活躍する。 |
1593年 | 三道水軍統制使に昇進する。 |
1597年 | 丁酉倭乱(慶長の役)が勃発、再び戦場へ赴く。 |
1598年 | 海戦中に被弾して53歳で戦死する。 |
史実では
1545年、貧しい両班の三男として生まれ、少年時代から優秀で人望もあった。
1572年に科挙(武科)を受けるが落馬して不合格、4年後に及第して遅咲きの軍官生活をスタートした。
潔癖すぎるほどの愚直さのために昇進は遅かったが、壬辰倭乱(イムジンウェラン:文禄の役)の起きる1年前、竹馬の友、柳成龍(リュソンリョン)に推進され全羅左水使(チョルラチャスサ)に取り立てられた。
当時、朝鮮は戦争に対する準備が不十分で、開戦から数ヶ月でほとんどの国土が豊臣軍の手中に落ちたが、李舜臣が守る海では事情が違った。
彼は開戦前から準備を怠らず、船の上を鉄板で覆って武装した戦闘用の特殊戦「亀甲船」を造って軍事訓練を重ねた。実戦では、地形から潮流の変化までを考慮した緻密な作戦で秀吉軍相手に連戦連勝の活躍を見せた。
1597年鳴梁(ミョンニャン)海戦の勝利に続き、1598年露梁(ノリャン)海戦でも秀吉軍を撃退するが、自身は海戦中に被弾して53歳で絶命。引用:韓国時代劇で学ぶ人物大辞典
彼は最期に、「私の死を秘して戦え」と命じたという。この二つの大勝は李舜臣の二大戦功とされ、豊臣軍敗退の決定打となった。
なぜ両班生まれなのに貧しかったの?
本来であれば、朝鮮王朝の支配階級である両班は文官である文班(ムンバン)と、武官である武班(ムバン)が並立していたが、平和な時代で武班の出番がほとんどなく、出世や地位向上が難しくなっていたため。
李舜臣のキーパーソン・柳成龍(リュソンリョン)ってどんな人?
柳成龍は、朝鮮の名宰相5人のひとりに数えられる。名家の出身で25歳の時に科挙に合格し、とんとん拍子で出世街道を直走った。秀吉の動向を楽観視する意見が多数を占める中で、日本軍の侵攻を危惧し李舜臣を水軍の司令官に抜擢した。しかし、朝鮮に再び平和が訪れると重臣たちは権力争いに明け暮れ“非常時”の柳成龍は失脚させられた。引退後は、故郷の漢陽(ハニャン)で質素な暮らしを送った。また、日本との戦いにおける回想録「懲毖録(ジンビロク)」を残している。
李舜臣(イ・スンシン)の豆知識
李舜臣像は全て南(日本)を向いている
李舜臣の銅像は韓国各地にあるが、それらは全て南(日本)を向いて立っていると言われている。そのため、死してなお祖国、朝鮮を守っているかのようである。
韓国に行ったら実際に確認してみたくなっちゃうわね!
李舜臣の幼馴染、柳成龍は韓流スターの祖先
李舜臣の幼馴染としてドラマにも登場する柳成龍は、日本でも元祖韓流スターとして知られる俳優で歌手のリュ・シウォンの祖先にあたる。
立派な血筋を現代まで残してくださって感謝ですわ。
韓国の硬貨に描かれている
現在韓国では、10、50、100、500ウォンの4種類の硬貨が流通している。10ウォンには国宝の多宝塔、50ウォンには稲穂、500ウォンには鶴が描かれている。李舜臣は100ウォンに描かれていて人物としては唯一採用されている。
この人は李舜臣だったんだね!
李舜臣(イ・スンシン)の登場する主な作品一覧
豊臣秀吉による2度の朝鮮出兵から国を守った李舜臣は、ドラマや映画でも数多く描かれているわ。
ドラマ名 | 役者名 |
不滅の李舜臣(04) | キム・ミョンミン |
九家の書(13) | ユ・ドングン |
軍師リュ・ソンリョン ~懲毖録<ジンビロク>~ | キム・ソックン |
映画名 | 役者名 |
バトル・オーシャン/海上決戦(14) | チェ・ミンシク |
中でも個人的にオススメしたいのは映画『バトル・オーシャン/海上決戦』ね!
その映画聞いたことあるよ!ズバリ見所は?!
この映画は2014年に上映されたんだけど、当時韓国で歴代1位の観客動員数を誇る大ヒットとなったの。なんと言っても見所は、たった12隻で300隻以上の豊臣軍に立ち上がった伝説のシーンね!
ちなみに、ドラマでのオススメは『不滅の李舜臣』かしら。単に英雄としてだけでなく、李舜臣の人間性や彼の波乱万丈な人生が描かれているの!